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「タロット 恋人(VI) 意味|正位置・逆位置・相手の気持ちと選択・価値観の読み方」

タロット「恋人」の意味とメッセージを、絵柄の物語からていねいに解説します。正位置・逆位置の違い、恋愛や相手の気持ち、仕事や人生の選択でこのカードが出たときに見直したい価値観のポイントをまとめました。

執筆:アルカナレコード編集部
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「タロット 恋人(VI) 意味|正位置・逆位置・相手の気持ちと選択・価値観の読み方」

タロット「恋人」の意味|恋愛・相手の気持ち・選択と価値観を正位置・逆位置から読む

タロット「恋人」は、名前から「恋愛のカード」という印象を持たれやすい一枚です。ただ、このカードは、誰と組むのか、どの道を選ぶのかといった「選び方」や、自分の「価値観」にも深く関わっています。
このページでは、《恋人》の基本的な意味から、正位置・逆位置の違い、恋愛や相手の気持ちだけでなく、仕事や人生の分かれ道での読み方までを順に見ていきます。「どちらを選ぶべきか迷っている」ときに、何を手がかりにすればよいかを考える材料として使えるようにまとめました。


先に要点(早く知りたい人向け)

  • 正位置=愛情/好意/相性/価値観の一致/調和/信頼/合意/自発的な選択/責任ある決断
  • 逆位置=優柔不断/決められない/価値観のずれ/不調和/曖昧な関係/流される選択/快楽優先/不誠実

《恋人(VI)》の基本意味

《恋人(VI)》は、人との結びつきと意思決定をあつかうカードです。誰と関わるか、どの選択肢を取るか、そのときどの価値観を優先するかを整理する役割があります。恋愛に限らず、仕事や生活上の分かれ道で、相手や環境に合わせているだけなのか、自分の考えにもとづいて選べているのかを確認するときに注目したい一枚です。

恋人(VI)が示す「選び方」の内訳

  • 関係性の選択
    誰と組むか、この関係を続けるか・距離を変えるかなど、人との関わり方そのものを選ぶ。

  • 価値観のすり合わせ
    自分と相手の価値観や考え方の違いを把握し、どこまで合わせるか・どこを守るかを決める。

  • 合意と約束
    おたがいの同意にもとづいて「この人と進む」「この道を進む」と決め、その選択に責任を持つ。

  • 誘惑との向き合い方
    短期的な楽しさや楽さと、長期的な安心や自分らしさのどちらを優先するかを検討する。

  • 基本キーワード:愛情/相性/結びつき/選択/価値観

  • 読み方のポイント:誰と組むかを選ぶ/自分の価値観で決める/おたがいを選び合う

  • 典型シーン🔗 恋愛の分かれ道 → 恋愛🔗 結婚・同棲の決断 → 恋愛🔗 転職・仕事選び → 仕事🔗 常識と本音のずれ → 人間関係


《恋人》が描く物語と数字「6」

絵柄が伝えていること

ライダー版タロットの《恋人》には、裸の男女と、その上に大きな天使が描かれています。背景には2本の木と山、太陽と青空があり、閉ざされた場所ではなく「開かれた場」で向き合っていることが分かります。男女はおたがいを意識し合いながら立ち、天使はその様子を上から見守っています。

男女が服を着ていないのは、肩書きや役割を外した「人と人としての関係」に焦点が当たっていることを示します。天使の存在は、ふたりの感情だけでなく、「この関係や選択が、長い目で見て健全かどうか」という視点を加えています。後ろにある木や蛇、山、太陽は、それぞれに豊かさや誘惑、これから越えていく課題、状況の明るさなどを表し、「どんな相手と結びつき、何を基準に選ぶのか」という問いかけを補強しています。

つまり、《恋人》の絵柄は、ただ仲の良い二人を描いた場面ではありません。誰と結びつくのか、この関係にどこまで踏み込むのか、目先の心地よさと長期的な安心のどちらを優先するのかといった、選び方そのものを浮かび上がらせる構図になっています。個々のモチーフの意味については、後の「カードの象徴」の章でくわしく整理します。

数字「6」と前後のカードとのつながり

《恋人》は、大アルカナの中で「6」の番号を持つカードです。6はよく「調和」「バランス」「関係性が形になった状態」といった意味と結びつけられます。ひとまず形にはなっているが、そこからどこに重心を置くかを選び直す、というニュアンスを含んでいます。

タロット全体の並びで見ると、《法王(V)》《恋人(VI)》《戦車(VII)》は次のような関係で読むことができます。

  • 《法王(V)》:教えられた価値観を受け取る段階
    伝統・ルール・道徳・先生の言葉など、「外から与えられた正しさ」を学ぶ位置のカードです。
    「こうするのが普通」「こうあるべきだ」といった基準をいったん受け取ります。

  • 《恋人(VI)》:自分の価値観で選び直す段階
    学んだ基準を背景にしつつ、「自分は何を選ぶか」「誰と組むか」を決める位置にあります。
    周りの期待や一般的な正しさと、自分の本音や価値観のあいだで、どこに重心を置くかが問われます。

  • 《戦車(VII)》:選んだ道を現実に進める段階
    決めた方針にもとづいて、実際の行動を押し出していくカードです。
    迷いよりも推進力が前面に出て、「選んだ道をどれだけ進めるか」が焦点になります。

この流れを意識すると、《恋人》は「与えられた正しさに従うだけの段階」から「自分の価値観で選ぶ段階」に移る節目のカードだと整理できます。恋愛でも仕事でも、「このまま続けるのか」「別の道を選ぶのか」を考えるとき、《恋人》が出たら、結果だけを見るのではなく、「どんな基準で選ぼうとしているのか」「その基準は本当に自分のものか」を確認するのがポイントになります。


カードの象徴

《恋人》には、いくつか分かりやすい絵の要素が描かれています。それぞれが「どんな関係なのか」「どう選ぼうとしているのか」を表すヒントになります。

  • 男女ふたり(関係そのものの質)
    裸で向き合う男女は、立場や肩書きよりも「人としてどう付き合うか」を表します。飾らない姿で向き合っているので、「相手をどう見ているか」「どれくらい本音を見せ合えているか」がテーマになります。周りのカードが穏やかなら「自然に惹かれ合う」「対等で心地よい関係」、重たいカードが多いなら「価値観の違いがはっきりしてきた関係」といった読み方がしやすくなります。

  • 天使(高い視点・長く見たときのバランス)
    男女の少し上にいる天使は、その関係や選択を「一段高いところ」から見ている存在です。多くの本では、この天使はラファエルと説明され、「癒やし」や「健康」をつかさどる天使とされています。 そのため、「今だけ楽しいかどうか」ではなく、「長く続けたときに無理がないか」「心と体にとって良い関係かどうか」を考える視点を表していると捉えられます。

  • 女性の後ろの木・果実・蛇(豊かさと誘惑)
    実のなった木は「手に入るものの多さ」や「可能性の広さ」を表します。そこに巻きつく蛇は、知恵や好奇心と同時に、「試される誘惑」として描かれることが多いです。「学びになるような魅力」もあれば、「一時的な楽しさだけを追わせる力」もあり、この二つが混ざった場面だと考えられます。読むときは、「この選択は自分を成長させるか」「気分だけで選ぼうとしていないか」を確かめる材料になります。

  • 男性の後ろの炎の木(衝動と情熱)
    炎や赤い葉のように見える木は、「勢い」や「強い気持ち」を表します。良い面では「直感的に惹かれる」「迷わず動ける」状態ですが、行き過ぎると「考える前に決めてしまう」状態にもなります。「今の自分は、よく考えてから選ぼうとしているか」「その場のノリだけで決めていないか」を見直す目印になります。

  • 山(選んだあとに向き合う課題)
    真ん中に描かれた山は、「選んだあとに越えていくもの」「一緒に乗り越える課題」を表すことが多いです。どの道を選んでも、まったく苦労がない未来はなく、何かしら頑張る部分がある、という前提を示しています。周りにとくに重たいカードがなければ、「時間をかけて取り組めば越えられる現実的な山」と読むこともできます。

  • 太陽と青空(状況の見えやすさ)
    明るい太陽と晴れた空は、「物事が見えやすい」「隠していることが少ない」状態を表します。何も分からないから不安なのではなく、「だいたい状況は分かっている。そのうえで何を優先して選ぶか」が問われている場面です。読むときは、「知らないから迷っているのか」「知っているのに決めきれないのか」を分けて考える手がかりになります。


正位置の意味

正位置の《恋人(VI)》は、「この人と関わりたい」「この道を選びたい」と素直に思える状態を表します。相手との相性の良さや安心感にくわえ、自分の価値観に合った選び方ができていることがポイントです。誰かや状況に流されるより、「自分で選んだ」と感じられる関係や決断に光が当たります。

解説

  • 関係の質が整いやすい
    互いに好意や信頼があり、「一緒にいると自然体でいられる」関係をつくりやすいときです。片方だけが我慢したり、どちらか一方だけが主導権を握るのではなく、対等さと安心感がベースになります。

  • 価値観がかみ合いやすい
    好き・嫌い、大事にしたいもの、将来の方向性などについて、話し合えばある程度はすり合わせができる状態です。全部が同じではなくても、「ここは譲れる」「ここは守りたい」とお互いに整理しやすいタイミングです。

  • 自分の意思で選べている
    周りの期待や「こうするべき」という雰囲気だけで動くのではなく、「自分はこうしたい」という軸をもって選びやすいときです。選んだ結果に対しても、「自分で決めたからこそ大事にしよう」と考えやすくなります。

  • 合意が取りやすい
    恋愛でも仕事でも、お互いの考えを出し合って「これでいこう」と決めやすい流れです。話し合いがかみ合いやすく、約束ごとも前向きに決まりやすい状態と読めます。

活かし方のヒント

  • 自分が大事にしたい条件を言葉にする
    相手に求めることや、選ぶときに外せないポイントを、紙に書き出して整理します。「一緒にいて安心できる」「約束を守れる」など、具体的にしておくと選び方の軸がはっきりします。

  • 相手の気持ちもていねいに聞く
    自分の気持ちだけでなく、相手が何を大事にしているかも聞いてみます。違いがあっても、「どこまで合わせられるか」「どの範囲なら無理なく続けられるか」を話し合うきっかけになります。

  • 小さな約束から始める
    大きな決断の前に、まずは小さな約束や、短い期間の取り決めから試してみます。「週に一回は連絡する」「この一ヶ月はこの方針でやってみる」など、小さく決めて様子を見ることで、自分の選び方の癖も見えやすくなります。

  • 目先の楽しさと長い安心の両方を見る
    「楽しいかどうか」だけで選ぶのではなく、「続けたときに自分はどう感じそうか」「生活や健康に無理が出ないか」も一緒に考えます。楽しさと安心感の両方を見て選ぶことが、《恋人》正位置を活かすポイントです。


逆位置の意味

逆位置の《恋人(VI)》は、「本当はどうしたいのか」がぼやけている状態を表します。関係が曖昧なまま続いていたり、相手の気持ちをはっきり確かめないまま様子を見ていたり、楽さや楽しさを優先して、あとで負担になりやすい選び方をしている可能性があります。「自分で選ぶ」というより、「流れでそうなった」に近づきやすいときです。

解説

  • 関係が曖昧になりやすい
    「友だち以上かもしれない」「恋人なのかはっきりしない」といった、はっきりしない関係になりやすいときです。言葉で確認しないまま続けているため、期待と現実の差が広がりやすくなります。

  • 価値観のずれが目立ちやすい
    お金、時間の使い方、人付き合いなどで、「何となく合わない」と感じる場面が増えやすい状態です。それでも「今は楽しいから」と流してしまうと、あとで不満や我慢が積もりやすくなります。

  • 自分の気持ちが分からない・言えていない
    「好きかどうか」「続けたいかどうか」が自分でもはっきりしないまま、目の前の予定や誘いに合わせて動いている可能性があります。本音を言えずに相手に合わせている場合もあります。

  • 選ばないまま時間だけが過ぎる
    はっきり決めるのがこわくて、「もう少し様子を見てから」と先延ばしし続ける傾向です。その結果、状況は変わらないのに、気持ちだけが疲れていくこともあります。

  • 誘惑や楽な方に流されやすい
    一時的に気持ちが軽くなる選択や、「考えなくていい方」に偏りやすい状態です。相手の気持ちや、未来の自分の負担を深く考えないまま、楽な道を選んでしまうことがあります。

活かし方のヒント

  • 自分の気持ちを書き出して整理する
    「本当はどうしたいか」「何が不安か」「続けたい点/やめたい点」を紙に書いてみます。頭の中だけで考えるより、自分の本音が見えやすくなります。

  • 相手の気持ちを決めつけず、必要なことは聞く
    「きっと相手はこう思っているだろう」と決めつけず、気になる点は少しずつ確認していきます。全部を一度に聞く必要はありませんが、関係を続けるなら、どこかで「どう考えているか」を聞く時間が必要です。

  • このまま続けたときの良い点・負担になる点を分けて考える
    「今の関係や状況を続けた場合」のメリットとデメリットを書き出します。楽な点だけでなく、「あとで自分がしんどくなりそうな部分」がないかを見ることで、選び方の偏りに気づきやすくなります。

  • 先延ばしではなく「いつまでにどうするか」を決める
    すぐに結論を出さなくてもかまいませんが、「この期間までは様子を見る」「その後にどうするか決める」と、自分の中で期限を決めておきます。何となく続けてしまう状態から一歩抜け出しやすくなります。

  • 自分なりの境界線を決める
    してほしくないこと、これ以上は無理だと感じるラインを、自分の中で決めておきます。気持ちを大事にしつつも、「ここから先は受け入れない」という線があるだけで、流されにくくなります。


シーン別の意味と読み方(恋愛・仕事・金運ほか)

悩みの内容が変わっても、《恋人(VI)》の軸は「選び方」と「価値観」です。ここでは、よくあるシーンごとに、正位置・逆位置が出たときの考え方を整理します。


恋愛

恋愛で《恋人》が出たときは、「この相手とどう付き合うか」「この関係をどうしていきたいか」を、自分の価値観で選ぶ場面だと考えると整理しやすくなります。

片思い

  • 正位置: 相性は悪くなく、共通の話題や時間を増やすことで自然に距離を縮めやすい時期です。「友人としてか、恋人としてか」自分の望む形を先に決めておくと動きやすくなります。
  • 逆位置: 相手の気持ちを深読みし過ぎて、何も決めないまま時間だけ過ぎやすい状態です。「連絡する/しない」「会う機会を作る/いったん距離を置く」など、自分の行動を一つ決めることが大切です。

両想い・進展

  • 正位置: 関係を進める方向に話がまとまりやすいタイミングです。一緒にいて安心できる相手であることが多く、「会うペース」「今後の話題」など、二人で一つ具体的なことを決めると前に進みやすくなります。
  • 逆位置: 付き合っているのかどうか、今後どうするのかが曖昧なまま続きやすい状態です。「相手が決めてくれるのを待つ」だけだと温度差が広がりやすいので、自分が続けたいかどうかだけははっきりさせておく必要があります。

復縁

  • 正位置: まだ好意が残っていて、「やり直す」選択肢が見えている状態です。ただし、前と同じ形に戻すというより、「何を変えるか」を一つ決めて新しい関係を作る意識が大事になります。
  • 逆位置: 寂しさや不安から復縁を考えている可能性があります。「相手だからこそ戻りたいのか」「一人になるのが怖いだけか」を分けて考える必要があります。復縁よりも、自分の生活や気持ちの立て直しを優先した方が良い場合もあります。

結婚・同棲

  • 正位置: 結婚や同棲を前向きに考えやすいタイミングです。お金・住む場所・仕事の続け方などを具体的に話し合えば、現実的な形に落とし込みやすくなります。「絶対にゆずれない条件」と「相談で決められる条件」を分けておくと、話がまとまりやすいです。
  • 逆位置: 話は出ているのに、親や周りの目、自分の不安などで決めきれない状態になりやすいカードです。相手への気持ちと、「結婚そのもの」に対する不安が混ざっていないかを整理することが先になります。

相手の気持ち

  • 正位置: 好意や信頼があり、「一緒にいたい」「これからも関わっていきたい」という気持ちが基本にあります。まだ様子見の場合でも、前向きに考えていることが多いカードです。
  • 逆位置: 気持ちが定まっていない、他の予定や事情で余裕がない、複数の選択肢の中で迷っている、といった状態を表しやすいです。「嫌い」というより、「まだ決める段階に入れていない」ことも多いカードです。

連絡・告白

  • 正位置: 連絡や告白には良いタイミングです。「どんな関係を目指したいか」(付き合いたい/もっと会う回数を増やしたい など)を具体的に伝えると、相手も返事をしやすくなります。
  • 逆位置: 自分の不安を解消したいだけの連絡や、相手の状況を考えていないタイミングでの告白になりやすいときです。相手が落ち着いて考えられる時期かどうかを一度確認し、急ぎすぎないことが大切です。

仕事

仕事で《恋人》が出たときは、「どの仕事を選ぶか」「誰と組むか」「どんな働き方を選ぶか」という場面にいることが多いです。条件だけでなく、価値観や相性もふくめて見ると読みやすくなります。

適職・転職

  • 正位置: 自分の価値観に近い職場や仕事に出会いやすい時期です。仕事内容だけでなく、人間関係や働き方をふくめて「ここなら続けやすい」と感じられるところが候補になります。
  • 逆位置: 評判や条件だけで選びやすく、本当に合うかどうかを後回しにしている可能性があります。「お金」「安定」だけでなく、日々の空気感も確認した方がよいサインです。

職場の人間関係

  • 正位置: 同僚や上司との相性が良く、協力関係を作りやすいタイミングです。ペアやチームで進める仕事は前向きに受けた方が、経験として残りやすくなります。
  • 逆位置: 表面上は問題がなくても、価値観の違いからストレスがたまりやすい状態です。「仕事とプライベートの線引き」「どこまで踏み込むか」の基準を自分の中に持っておくと無理をしすぎずに済みます。

プロジェクト・パートナー選び

  • 正位置: 一緒に進める相手やチームとして、良い組み合わせが見つかりやすい時期です。得意・不得意を分け合い、役割分担をはっきりさせると成果が出やすくなります。
  • 逆位置: 何となくで組んでしまい、「考え方が合わない」「責任の範囲が分からない」と感じやすい状態です。始める前に「誰が何をどこまでやるか」を一度言葉にしておくことが大事になります。

働き方の選択(独立・副業など)

  • 正位置: 自分に合った働き方(正社員・フリーランス・副業など)を選びやすい時期です。収入だけでなく、「どんな人と関わりたいか」「どんな時間の使い方をしたいか」を軸に考えると決めやすくなります。
  • 逆位置: 周りの流れに乗って独立・副業を考えやすい状態です。「今はやっておいた方が良さそう」という理由だけで動くと、あとで負担になりやすいカードです。まずは小さく試してから広げるなど、段階を分けると安心です。

金運

金運で《恋人》が出たときは、「何にお金を使うか」「誰とお金を一緒に扱うか」を選ぶ場面になっていることが多いです。金額だけでなく、「その出費がどんな価値観にもとづいているか」を見るのがポイントです。

  • 正位置: 自分にとって意味のある出費(学び・経験・大切な人との時間など)にお金を使いやすいときです。共同購入や共同投資も、信頼できる相手となら前向きに進めやすくなります。
  • 逆位置: 気分や周りのノリでお金を使いやすく、「本当は必要ないのに流されて買ってしまう」傾向です。貸し借りや共同出資など、人が絡むお金の話で曖昧さが出やすいカードでもあります。目的と金額を書き出して、「本当に今必要か」を一度確認するのがおすすめです。

人間関係(家族・友人など)

家族や友人関係で《恋人》が出たときは、「どの距離感で付き合うか」「どんな関係の形を選ぶか」がテーマになります。

  • 正位置: 気の合う人との関係が深まりやすく、「この人たちと一緒にいたい」と思えるつながりが増えやすい時期です。友人との予定を増やす、家族との時間を少し意識して取るなど、「大事にしたい相手」を自分から選ぶと良い流れになりやすくなります。
  • 逆位置: 「断りづらいから付き合っている」「本音では疲れているのに会ってしまう」関係が増えやすい状態です。誰とどのくらいの頻度で会うか、自分なりの基準を決めることで、無理なく続けられる関係が残りやすくなります。

健康

健康面で《恋人》が出たときは、「どんな生活習慣を選ぶか」「体に良くないと分かっているものとどう付き合うか」がテーマになりやすいです。

  • 正位置: 自分の体に合った習慣(食事・睡眠・運動など)を選びやすいタイミングです。一緒に取り組める相手(運動仲間・生活リズムが近い人)がいるなら、その人と組むことで続けやすくなります。
  • 逆位置: 分かってはいるけれどやめられない習慣(夜更かし・飲み過ぎ・食べ過ぎなど)が、健康に影響を出し始めているサインです。「一気に全部やめる」より、「何をどのくらい減らすか」を決めるほうが現実的です。

学業・勉強

学業で《恋人》が出たときは、「どの分野を選ぶか」「どんな勉強の仕方が自分に合うか」「誰と組んで勉強するか」がテーマになります。

  • 正位置: 自分の興味や得意に近い分野を選びやすい時期です。勉強仲間や、質問しやすい先生・先輩との出会いにも恵まれやすくなります。グループ学習や共同制作などは前向きに参加するとプラスになります。
  • 逆位置: 周りに合わせて進路や勉強内容を選びやすく、「本当はあまり興味がないが、流れで選んでしまった」状態になりがちです。今の勉強が「自分の将来のどの部分につながるか」を一度整理し、それでも合わないと感じるなら、方向性を見直すタイミングかもしれません。

キーワード一覧(活用のヒントつき)

キーワードは「読みの目印」です。実際に占うときは、状況に合わせて当てはまりの強いものを2〜3個だけ選び、それを文章にすると解釈しやすくなります。

  • 正位置=愛情/好意/相性/価値観の一致/調和/信頼/合意/自発的な選択/責任ある決断
    メモ

    • 愛情・好意=相手を大事にしたい気持ち。側にいたいと思える感情。
    • 価値観の一致=大事にしている基準が近く、話し合えば折り合いを付けやすい状態。
    • 調和・信頼=無理をしすぎず、安心して任せ合える関係。
    • 自発的な選択=「自分でこう決めた」と言える選び方。受け身ではなく、自分の意思が入っている。
    • 責任ある決断=あとから相手や環境のせいにせず、「選んだ以上どう活かすか」を考える姿勢。
  • 逆位置=優柔不断/決められない/価値観のずれ/不調和/曖昧な関係/流される選択/快楽優先/不誠実
    メモ

    • 優柔不断・決められない=白黒つけるのを避け、「もう少し様子を見る」と先延ばししがちな状態。
    • 価値観のずれ・不調和=お金・時間・人付き合いなどの基本的な考え方でズレを感じやすい。
    • 曖昧な関係=友だちなのか恋人なのか、続けるのか終わらせるのかがはっきりしていないつながり。
    • 流される選択=自分の本音より、周りの意見やその場の雰囲気で決めてしまう傾向。
    • 快楽優先・不誠実=一時的な楽しさを優先し、相手の気持ちや将来の負担を軽く見てしまう状態。

《恋人》のカードに関する よくある質問(FAQ)

Q1. 《恋人》は「必ず恋愛のカード」として読むべき?
A. いいえ。恋愛の相談では分かりやすく働きますが、本来は「選択」と「価値観」に関わるカードです。仕事・進路・人間関係などでも、「誰と組むか」「どの道を選ぶか」という視点で読むと整理しやすくなります。


Q2. 《恋人》が出たら「運命の相手」だと考えてよい?
A. そうとは限りません。「縁がある相手」「惹かれやすい相手」である可能性は高いですが、「長く一緒にいるのに向いているかどうか」は別です。

  • 相性が良くても、価値観が大きくずれていれば疲れます。
  • 逆に、最初はピンと来なくても、価値観が近ければ安心して続けやすいこともあります。
    《恋人》が出たときは、「運命かどうか」よりも「この人と関わると、自分はどういう生活・考え方になりそうか」を具体的に考える方が実用的です。

Q3. 《恋人》の逆位置は、浮気や不倫を意味する?
A. 逆位置だけで「浮気・不倫が確定」とは言えません。
逆位置は、主に

  • 関係の曖昧さ
  • 自分または相手の迷い
  • 誘惑や楽な方に傾きやすい状態
    を示します。
    他のカードが明らかに不誠実さを強く示している(悪魔・塔・ソードの重いカードが複数など)場合に、「そうした可能性も含めて検討する」くらいに留めるのが安全です。逆位置だけで決めつけないことが大切です。

Q4. 仕事で《恋人》が出たときは、どう読むのがよい?
A. 仕事では、「どの仕事・案件・チームを選ぶか」「誰と組むか」という場面で出やすいカードです。正位置なら、自分の価値観に合う職場やパートナーを選びやすいタイミング。逆位置なら、条件や周りの期待だけで選んでいないか、境界線が曖昧になっていないかを見直すサインだと考えると整理しやすくなります。くわしい読み分けは、仕事のセクションと合わせて見ると分かりやすいです。


Q5. 《恋人》が人物像として出たときは?
A. 正位置なら、

  • 人と関わるのが好き
  • 一緒にいて安心しやすい
  • 相手の良いところを見つけるのが得意
    といった、関係づくりの上手な人を表すことが多いです。
    逆位置なら、
  • 迷いやすい
  • はっきり決めるのが苦手
  • 気分やその場の雰囲気で動きやすい
    といった傾向が出やすくなります。占う内容や周りのカードと合わせて、「その人が今どんな選び方をしがちか」という視点で読むと具体的になります。

Q6. YES / NO 占いで《恋人》が出たときの注意点は?
A. 大まかな傾向は次の通りです。

  • 正位置
    基本は「YES寄り」です。ただし、「自分の価値観に合っていること」「相手との合意が取れる見込みがあること」が前提になります。「自分の本音とずれていないか」「相手の気持ちや事情を無視していないか」を確認してからのYESと考えると安全です。

  • 逆位置
    そのまま進めるのは慎重に、というサインです。「今の選び方のまま進めるのはNO寄り」「選び方や条件を整えたうえで、もう一度考える」というニュアンスになります。
    とくに

    • 関係が曖昧なまま進めていないか
    • 迷いをごまかしたまま決めようとしていないか
    • 楽さや寂しさだけで選んでいないか
      を見直した上で、条件を整えればYESに近づくケースもあります。

YES / NO だけで決めるのではなく、「どんな条件ならYESにできるか」「どこを変えれば後悔しにくい選択になるか」を考えるための材料として、《恋人》のメッセージを使うのがおすすめです。


まとめ:《恋人》が問いかけてくること

《恋人(VI)》は、恋愛や人との結びつきだけでなく、「誰と組むか」「どの道を選ぶか」「どんな価値観を大事にするか」を映し出すカードです。相手や状況そのものよりも、「自分は何を基準に選ぼうとしているのか」に光を当ててくれます。

正位置では、愛情や信頼に支えられた関係、自分の価値観に合った選び方、「自分で選んだ」と言える決断がテーマになります。おたがいを尊重し合える相手や、自分らしくいられる環境を選び取りやすい状態です。

逆位置では、迷い・曖昧さ・流されやすさが表に出ます。本音が分からないまま続けていたり、目先の楽しさや楽さだけで選んでしまったりして、「あとで負担になりやすい選び方」をしている可能性を教えてくれます。

《恋人》が出たときは、

  • この相手・この道・この選択は、自分の価値観に合っているか
  • 選ばないまま流れで続けていないか
  • 目先の気分だけで判断していないか

を静かに点検してみることが大切です。
そのうえで、「誰と」「何と」組み、「どんな生活や心の状態を選びたいか」を言葉にしていくと、《恋人》は自分らしい選び方を助けてくれるカードとして働きます。


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